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「ゴルゴダ」の感想 by tata

投稿日:

ゴルゴタ (徳間文庫)
・読んだ本のタイトルと作者

ゴルゴダ/深見真

・何故その本を選んだのか

本の貸し借りをする友人の強い推薦でした。

・あらすじ

陸上自衛官・真田聖人の妻が少年たちに惨殺された。妊娠6ヶ月の妻をあらゆる方法でいたぶるという、あまりにもむごい事件なのにも関わらず、加害少年らに下った判決は、無罪にも等しい保護処分。
そして、激しい怒りと虚無感を抱えた真田は世間から姿を消した…

・読んでいる間の感想

「現役自衛官の発砲」という、とてもナーバスな状況から物語は始まります。
初版は2007年の発行なので、世間の流れは当時とは違っていますが、今では更に目を離せない社会的な問題となっていると思います。
描き出される「有能な自衛官の実情」と、「現実との狭間」の想い。
少年犯罪の刑罰の世論…と、とても社会派な内容な上に、主人公・真田の心の機微がほとんど表現されないという、ハードボイルドもここまでか!と、いうガチガチな硬さです。
でも、それが逆に行間を想像してしまうという、想像するほどに胸が詰まる思いがする作品です。

・読み終えた後の感想

ハリウッド映画的なダークヒーローというのを想像してはいけない作品です。
娯楽要素は全くないですし、表現がとてもリアルで、鼻の奥に火薬の匂いがこびり付いたような気持ちになる程です。
決して許される行為ではないはずなのに、真田の選ぶ道を信じてしまう。
そんな世界観で、読み終えた後のため息は快いものでした。

・印象残った台詞やシーン

元自衛官の友人が推薦するだけあって、主人公・真田の立ち位置が凄くリアルだと感じる小説でした。
このシーンやセリフが胸を刺す。というのではなく、設定ごと表現ごと、この作品全部で、とても世相を現した重厚な社会派な作品です。

・読み終えた後に自分が変わったこと

国防や刑罰というのは、なかなかに話しにくい問題です。
けれど、先送りにすることや考えることを否定してはいけない問題です。
信仰や支持する政党など、私たちは自由です。
自由であるからこそ、考えることを止めてはいけない。と、強く思いました。

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